まずは異物や病原体の侵入から目がどのように守られているのか簡単に知っておきましょう。
もっとも外側で目を守っているのが、まぶたとまつ毛です。まぶたやまつ毛には、異物や病原体の侵入から目を守るというはたらきがあります。さらにまぶたには、目の乾燥を防ぐという役割もあります。まぶたの縁のところにあるマイボーム腺から油分(脂質)を分泌して、この油がまばたきで涙の表面にひろがって涙が蒸発するのを防ぐとともに、瞬目に伴いまぶたは涙と一緒に異物や病原体を洗い流し、目の外に排出するはたらきも担っています。
また、結膜(黒目以外の目の表面とまぶたの裏側を覆っている粘膜)も、目の防御において重要な役割を果たしています。特に重要なのは、異物や病原体を排除するための免疫機能を持っている点です。異物に対してこの免疫機能が働いて炎症が起きると、目のかゆみが生じることがあります。