A.
手に利き手があるように、目にも「利き目」があります。私たちは目で感知した光の情報を脳で処理することでモノを見ていますが、両目をあけて見ていても脳には左右どちらかの目の情報を優位に認識するという特徴があります。これが利き目であり、専門的には「優位眼」と呼びます。利き目がどうやって決まるのかについては、まだわかっていません。手の場合は、生まれてから両利き→右利き→両利き→左利きと、いろいろと変化しながら、最終的に8歳頃までに利き手が確立するのではないかといわれており、目の場合も同様に時間をかけて利き目が決まると考えられています。
利き目の調べ方を下に示します。ふだん私たちは、左右どちらかの利き目の情報を中心に、モノを見ています。したがって、片目ずつモノを見ると利き目ではモノがずれず、非利き目ではモノの位置がずれて見えます。これは、左右の目が少し離れて位置するためであり、同じものを見ていても見る角度が微妙に異なることが影響しています。この利き目の働きを利用して、左右の目で度数を変えて矯正を行う「モノビジョン」という方法があり、主に老眼の矯正に用いられる場合があります。