3歳児健診とは、母子保健法に基づき実施される「乳幼児健康診査(1歳6ヵ月健診・ 3歳児健診)」の1つで、満3歳から満4歳になる前の子どもを対象として、各自治体(市区町村)での実施が義務づけられている健康診断です。2024年3月26日に公表された最新データによると、2022年度における3歳児健診の受診人数は875,482人、受診率は95.7%であり 1)、受診率100%を目指す取り組みが必要です。
3歳児健診の目的
個人差はあるものの、3歳になると子どもは自分の年齢や名前を言えるようになり、食事、トイレ、着替えなど、日常生活でも自分でできることが増えてきます。また、走る、絵を描くなどの運動機能も発達してきます。そのため、3歳児健診は、1歳6ヵ月健診の時には明確に見られなかった心や体の発達の遅れ、視覚や聴覚の異常などを見つけられる可能性が高くなります。このように、3歳児健診では、子どもの心身障害、疾病および異常を早期に発見し、適切な指導を行い、心身障害の進行を未然に防止するとともに、虫歯の予防、発育、栄養、生活習慣、その他育児に関する指導を行い、適切な治療の開始などにより、幼児の健康の保持および増進を図ることを目的としています 2)。
3歳児健診の対象
3歳児健診の対象は、基本的には満3歳から満4歳になる前の子どもですが、自治体によって細かな部分が異なります。例えば、健診時期が3歳5ヵ月から4歳を迎える誕生月中であったり 3)、3歳前日から4歳前々日の幼児を対象としている場合もあるため 4)、詳しくは各自治体のホームページでご確認ください。
3歳児健診の健診内容
厚生労働省令(母子保健法施行規則第二条)で示されている、3歳児健診の健康診査項目は下記の通りです 5)。1歳6ヵ月健診の健康診査と比較して、3歳児健診では⑤(眼の疾病及び異常の有無)と⑥(耳、鼻及び咽頭の疾病及び異常の有無)の項目が追加になっています。
具体的な検査内容は自治体によって多少異なりますが、概ね、身体計測、視覚検査、聴覚検査、歯科検診、尿検査、行動観察、診察・ 問診、保護者への質問などが行われます。