目の奥には、「網膜」という神経の膜が存在しています。網膜の外側には脈絡膜(みゃくらくまく)、さらにその外側には強膜(きょうまく)があります。網膜はさらに、大きく分けると2つの層で構成されています。光や色を感知してその情報を脳へと伝える「神経網膜」と、その下にある「網膜色素上皮」です。
「ものが見える」という感覚(視覚)は、目から入ってきた光を脳で認識してはじめて生まれます。このプロセスにおいて、目は光を①通す②集める③光を神経が理解できる信号に切り替える、という役割を担っています。網膜は①と③の役割を果たしており、このうち③光を神経が理解できる信号に切り替える、という役割においては神経網膜にある「視細胞」という細胞が欠かせないものになります。視細胞は、網膜色素上皮とその外側にある脈絡膜から栄養や酸素をもらっていますので、視細胞が存在する神経網膜と網膜色素上皮、脈絡膜が正しい場所に存在していることは視細胞が機能するために不可欠です。