眼瞼下垂(がんけんかすい)とは、何らかの原因によって上眼瞼(上まぶた)が下がってくる状態で、それにより上方の視野が狭く感じられたり、外見が変わったりする不都合が生じます。上眼瞼をあげて目が開いた状態をつくるには、瞼の中にある筋肉やその筋肉を動かす神経がかかわっており、これらの筋肉や神経に異常があるとうまく瞼をあげておくことができず、眼瞼下垂と呼ばれる状態になってしまいます。
症状は見えにくさのほか、眠そうに見える、肩こり、頭痛、疲れやすいなどがあります。
原因は大きく先天性と後天性に分けられます。
まぶたの構造
まぶたを上げて目を開けた状態に保つには、上眼瞼挙筋という筋肉のはたらきが不可欠です。上眼瞼挙筋の下側は、挙筋腱膜(きょきんけんまく)という薄い膜状の構造になっていて、まぶたの先端にある瞼板(けんばん)という部分に付着しています。