花粉の飛散時期に、花粉症患者がコンタクトレンズを装用し続けると、目やレンズにどのような影響があるのかについて見ていきたいと思います。主に、以下の3つが考えられます。
アレルギー性結膜炎が悪化する
花粉などの異物が目から侵入すると、アレルギー性結膜炎を発症し、目のかゆみ、充血、目やになどの症状が現れます。コンタクトレンズ装用中に目をこすってしまうと、コンタクトレンズの機械的刺激も相まって、角膜(黒目)が傷ついたり、アレルギー性結膜炎の症状も重症化したりする可能性があります。コンタクトを外した状態でもかゆみや違和感がある場合は、コンタクトレンズの使用を中止し、眼科を受診しましょう。
コンタクトレンズがずれやすくなる
花粉によるアレルギー性結膜炎が起きている状態で、長時間コンタクトレンズを装用していると、上まぶたの裏側に炎症が起こることがあります。炎症によってまぶたの裏側にぶつぶつ(乳頭)ができると、まばたきをするたびにレンズが引っ掛かり、コンタクトレンズが上の方に頻繁にずれたり、レンズがすぐに汚れてしまったりしやすくなります。これを「巨大乳頭結膜炎」といい、眼科での治療が必要になります。
コンタクトレンズがくもる
花粉症を発症すると、目やにや涙が出やすくなり、レンズが汚れることがあります。このような場合は、まず眼科を受診しましょう。コンタクトレンズの汚れは専用のケア剤で落とすことができますが、レンズケアが不十分だと汚れが残ってしまい、視界が悪くなる場合があります。十分な洗浄を行ってもコンタクトレンズがきれいにならない場合には、使用期間が残っていても、新しいものと交換した方がいいでしょう。