過酸化水素製剤3)~5) , *1
過酸化水素製剤は、MPSより消毒効果が高いという利点があります。ケア方法としては、消毒剤を満たしたレンズケースに、外したコンタクトレンズをセットし、中和剤を入れて*26時間以上放置するだけです。中和が不完全だと、コンタクトレンズを装用した際に、眼障害を起こすことがあるので注意が必要です。
また、カラーコンタクトレンズには使用できない製品もあるため、カラーコンタクトレンズに使用する場合は、使用する製品の添付文書(取扱説明書)をよく読み、正確に理解した上で使用するようにしましょう。
ポビドンヨード製剤3)~5), *1
ソフトコンタクトレンズ用ケア剤の中で、最も消毒効果が高いのがポビドンヨード製剤です。特に、タンパク質を除去するタンパク質除去剤が入った製品は、コンタクトレンズのくもりや乾燥感が気になる方におすすめです。消毒・ 中和錠と溶解・ すすぎ液をレンズケースに入れ、約4時間後には中和が完了します。中和が完了するとオレンジ色の液が無色に変わります。レンズケース内の液やレンズが無色になっていることを確認し、新しい溶解・ すすぎ液を使ってレンズを手のひらでよくすすいでから装用してください。
なお、ポビドンヨード製剤は、ヨウ素にアレルギーがある方や、甲状腺に関連した病気を抱えている方は、使用することができないのでご注意ください。
MPS3)~5), *1
MPSは、1剤で洗浄・ すすぎ・ 消毒・ 保存というソフトコンタクトレンズケアの全ての過程を行うことができる便利なケア剤です。中和が必要な過酸化水素製剤やポビドンヨード製剤と比べ、手軽に扱えて便利という利点はありますが、レンズのこすり洗いが毎日必要です。こすり洗いの後はMPSでレンズをよくすすぎ、レンズケース内でレンズ全体がMPSに十分つかるようにして保管します。
MPSは、従来、便利なケア剤である反面、消毒効果が過酸化水素製剤やポビドンヨード製剤より劣るとされてきました。しかし近年、過酸化水素製剤と同等の消毒効果を持つマルチパーパス ディスインフェクティングソリューション(MPDS)に属する製品が登場しています。MPDSの使い方はMPSと同じですが、優れた消毒効果を発揮するだけでなく、タンパク質や脂質による汚れもしっかりと落としてくれます。
MPSを使用したケア方法の手順3)~5), *1
ケア剤としてMPSを使用した場合の、2weekタイプ(2週間頻回交換)のソフトコンタクトレンズの基本的なケア方法の手順は、下記のようになります。