コンタクトレンズが目の裏側に入ってしまった？ 装用中にレンズがどこかへ行ってしまった場合の対処法

コンタクトレンズを装用していると、何かの拍子にレンズが目の中でずれてしまうことがあります。鏡で見てもどこにあるのか見つからない場合、「もしかしたら、目の裏側（目の奥）に入り込んでしまったのかも」と不安になるかもしれません。しかし、目の表面を覆っている結膜（しろ目）は、まぶたの内側とつながって袋状になっています。そのため、レンズが目の裏側に入り込んでしまうことはないのでご安心ください。

コンタクトレンズを装用しようと思ったら落としてしまった、突然コンタクトレンズが目から外れて落ちてしまったということもあるでしょう。その場合には、むやみに動かず、顔や衣服、洗面台の周囲などに、コンタクトレンズが落ちていないか確認してみましょう。

コンタクトレンズは見つかったけれど、破れたり、変形したり、傷が入ってしまった場合には、装用せずに新しいレンズと交換してください。1dayタイプ（1日使い捨て）のソフトコンタクトレンズは落としたら廃棄し、それ以外のコンタクトレンズはレンズに異常がなければ、再度消毒してから装用するようにしましょう。また、目の乾燥、フィッティング不良など、コンタクトレンズが外れる原因がないかどうか、一度チェックしてみるのも良いでしょう。

コンタクトレンズが目の裏側に入り込むことはありませんが、コンタクトレンズが装用中に行方不明になってしまったときは、慌てず、目の中や周囲を探すようにしましょう。たとえ違和感がなくても、目の中にあるはずのコンタクトレンズが見つからなかったり、見つかったけれども目に張り付いて動かないといった場合には、眼科を受診してください。無理に外そうとすると、目を傷つけてしまう可能性があるので注意が必要です。また、ハードコンタクトレンズの場合には、レンズが歪んでくるとずれやすくなることもあるので、レンズの状態も眼科で確認してもらいましょう。

＜参考資料＞

1) 糸井 素純 他 編：「コンタクトレンズ眼障害」 初版 中山書店, 2006

2) 坪田 一男 他 編：「眼科プラクティス　27．標準コンタクトレンズ診療」 第1版 文光堂, 2009

3) 一般社団法人 日本コンタクトレンズ協会：コンタクトレンズの使用方法について
https://www.jcla.gr.jp/contactlens/howtouse.html