コンタクトレンズユーザーが眼科で受ける定期検査では、目に異常がないか、コンタクトレンズは目に合っているのかなどを確認します。特に違和感もないし、よく見えているという場合でも、なぜ定期検査が必要なのでしょう。
自覚症状がなくてもトラブルが起きていることがある
コンタクトレンズを装用しても調子が良く、何ら自覚症状がなくてもトラブルが起きていたり、トラブルのもとになる状態が発生していたりすることがあります1),2)。もし角膜(くろ目)に傷がついてしまったとしても、小さな傷で痛みなどがなければ、気づかない場合もあります。そのため、いつも通りの生活をしているうちに、その傷から感染し、激しい痛みや充血、まぶしさを生じるほど症状が進行し、重い眼障害に至ってしまうことがあります。
コンタクトレンズ装用に伴う眼障害の大きな原因の1つはレンズの汚れで、レンズ汚れの主な原因は誤ったレンズケアです3)。そのため、症状が現れ始めてからではなく、眼障害が起こる前にコンタクトレンズのケアを正しく行い、レンズを清潔に保つことが大切です2)。また、眼障害を軽いうちに見つけ、重症化しないうちに対処するためにも、定期的な目の検査が必要です2)。実際、眼障害の発生率は、定期検査を受けている人ほど低く、受けていない人ほど高いことが報告されています2)。
目の状態は変化する
目の状態は時間の経過とともに変化し、それに伴い、コンタクトレンズの最適な度数も変化することがあります。目の健康を守るためにも定期検査は重要です。
体調変化の原因が目にある場合がある
最近、肩こり、頭痛など、以前には感じなかった体調の変化はありませんか?もしかすると、それは目の状態の変化による、目の疲れが原因の1つかもしれません。
目が疲れやすくなる原因として、度数が合わなくなったコンタクトレンズ、ドライアイ、傷や汚れのついたコンタクトレンズなどが挙げられます。コンタクトレンズユーザーに限りませんが、初期の白内障や緑内障も何となく目が疲れるという症状の原因になっている場合もあります。きちんと定期検査を行うことで、こういった異常に早く対処することも可能になります。
目が疲れると、肩こりや頭痛、吐き気、イライラなど、全身の症状につながることがあります。もちろん、これらの症状の全てを目の疲れのせい、と自己判断するのではなく、目以外に原因となる病気がないかどうか、病院を受診して確認するようにしましょう。
定期検査の頻度
コンタクトレンズを装用している場合の定期検査の頻度は、3ヵ月に1回程度が1つの目安になりますが、目の状態や人によっても異なりますので、具体的な頻度については眼科医の指示に従ってください。