レンズデータのひとつである「PWR(パワー)」とは、コンタクトレンズの度数のことです。メーカーや製品の違いにより、「POWER」 「P」 「D」 「SPH」などのように表記されます。
度数と類似した言葉に視力がありますが、視力は「2点または2線を分離して識別する眼の能力」1)と定義されます。これは 物体を見る目の能力を数値化したもので、視力を矯正するために必要なレンズの強さを数値化した度数とは異なります。
度数の合っていないコンタクトレンズを装用していると、目に負担をかけてしまうため、コンタクトレンズを作る際には眼科を受診し、正確な度数を測定してもらうことが大切です。
コンタクトレンズの「PWR(パワー)」とは?数値の見方について
作成日: 2022/12/14 更新日: 2024/06/17
コンタクトレンズの「PWR(パワー)」とは?
PWRの数値の見方
コンタクトレンズのPWRは、度数の入っていない ±0.00D(ジオプタ―:屈折の単位)を基準とし、そこから数値(絶対値)が大きくなるほど矯正する力が強くなる(度数が強くなる)ことを意味しています。近視用レンズはマイナス(-)、遠視用レンズは(+)で表され、例えばPWR -0.50Dと -1.00Dでは、後者のほうがより強い近視を矯正するレンズになります。
PWRの目安
近視の場合、PWR -0.50D以上-3.00D未満は弱度近視、-3.00D以上-6.00D未満は中等度近視、-6.00D以上は強度近視に分類されます2)。目の度数が変化したにもかかわらず、以前の度数のままコンタクトレンズを装用していると、見えにくかったり、疲れやすかったりする可能性があります。眼科医の指示に従って定期検査を受け、目の状態をチックしてもらいましょう。
まとめ
コンタクトレンズの「PWR/POWER/P/D/SPH」とは、レンズの度数のことです。近視用レンズはマイナス(-)、遠視用レンズは(+)で表され、数値(絶対値)が大きくなるほど度数が強くなります。度数の合わないコンタクトレンズを装用していると、目に負担をかけてしまいます。コンタクトレンズを購入する際には眼科を受診し、正確な度数を測定してもらうと同時に、定期的に検査を受けることが大切です。
<参考資料>
1) 松本 富美子 他 編:「視能学エキスパート 光学・ 眼鏡」 第2版 医学書院, 2023
2) 日本近視学会:近視の定義・ 診断基準
https://www.myopiasociety.jp/member/guideline/