酸素透過率(Dk/t値)は、コンタクトレンズの酸素透過性を示す指標です。この値は、コンタクトレンズに使用されている素材そのものの酸素透過性を示す酸素透過係数(Dk値)をコンタクトレンズの厚み(t)で割った数値で、Dk/t=Dk÷コンタクトレンズの厚み(cm)で計算できます。
一般的に「酸素透過性が良い」という表現をする場合には、コンタクトレンズの「酸素透過率が高い」ことを意味していますが、このDk/t値については注意点があります。それは、Dk/tの公表値が、温度35℃の環境下で、-3.00Dのコンタクトレンズの中心部分で測定したときの値であるという点です。
コンタクトレンズの度数が異なると、レンズの中心厚も変化します。また、コンタクトレンズの周辺部は厚みが異なる上に、測定時の温度にも影響されます。そのためDk/t値は、あくまでも温度35℃で、-3.00Dのコンタクトレンズの中心部分で測定したときの値であるということを理解しておく必要があります。