私たちの体には「免疫」という、さまざまな異物から身を守るための仕組みが備わっています。この免疫の働きが、ある特定の異物に対して過剰に反応し、体にさまざまな症状が引き起こされることをアレルギー反応といいます。
コンタクトレンズに関連するアレルギーとしては、コンタクトレンズの装用自体によって引き起こされる乳頭結膜炎(contact lens-related papillary conjunctivitis:CLPC)や、巨大乳頭結膜炎(giant papillary conjunctivitis:GPC)と、コンタクトレンズの装用者がスギ花粉やハウスダスト、ダニなどによってアレルギー性結膜炎を発症するという2パターンがあります1)。なお、CLPCは上まぶた裏側の乳頭(ブツブツ)増殖所見が特徴ですが、乳頭の大きさが1mm以上のものをGPCと呼んでいます。
CLPCやGPCの発症には、コンタクトレンズや義眼、手術用縫合糸などによる眼瞼結膜(まぶたをひっくり返して見える部分)への機械的な刺激と、コンタクトレンズに付着した汚れ、タンパクなどに対するアレルギー反応が関与していると考えられています1),2)。